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「身近な野鳥アンソロジー風渡る空に舞って」イラストレーター紹介&本の概要

「身近な野鳥アンソロジー風渡る空に舞って」イラストレーターさま紹介!

「とりのこ制作室です」と自己紹介すると、よく聞かれるのが、
「鳥が好きなんですか?」だったりします。

大体いつも「ええ~、まぁ……そうですね」というように曖昧に濁しております。

なぜなら、ここでもし「鳥が大好きなんです」と言ってしまったら、ダムが決壊してしまい、堰き止めていた鳥愛が洪水のように溢れ出してしまうからです……。

お話している方が流されていってしまわないように、もごもごと口をつぐんでいるのですが、初対面でも丸ごと鳥愛を受け止めてくださった方がいました。

近藤朱(こんどうあか)さん。

透明水彩イラスト、手刺繍作品を手がける二刀流作家様です!
「身近な野鳥アンソロジー風渡る空に舞って」の装画を描いてくださいました。

まさか誰かとトラツグミについてお話できる日が来るとは思っていませんでした。(本当に笑)そして同じ熱量で語れる人もなかなかいない……。

何年か前にTwitter(現:X)でイラストに目を惹かれ、その後また展示情報がどこからか流れて来たときに、近藤さんのイラストと再会し、これは絶対に展示に行こう、と決めたのでした。
一度見たら忘れられない絵だったのです。

しかもその日は展示会場のお隣の、渋谷○○書店に行く予定があり、まさに運命。

ぱっと目に触れただけでもずっと記憶に残っていたのは、やっぱり一筆一筆に愛がこもっているからなんだよなあ、と実際の絵を見て思いました。

絵の中に、近藤さんがどれだけ鳥が好きかがにじみ出ていて、羽一枚一枚からも愛が溢れています。
ただただ、うっとり見つめてしまう、透明水彩の色の美しさも魅力なのですが、色合わせのバランス感覚が素晴らしく、土台にどれだけの技術があるのかと、驚きました。

そしてお仕事が超プロフェッショナル! イラストが書籍の設計を考慮したレイアウトで、背表紙さえも美しく、本棚に差してさえ大満足。

絵を眺めると、時間が止まってしまいます……。
もう、好き(笑)ほんとうにかわいい。なによりも愛が溢れている!!←働いて、私

今回の本の表題作を選んでくださったのは、実は近藤さんだったりします。
表題作=装画にしたい。
とは思っていたのですが、やはり装画はイラストレーターさんにとっても大切な作品であり、私自身も近藤さんの描きたいものが見たい。

装画の候補にサシバが挙がったとき、実はちょっと驚きました。
小鳥のイメージがあったので、猛禽がくるとは思っていませんでした。

でも、その理由を聞いて納得。
シバのお話、実は鷹柱を見に行くという内容なのです。

「鷹柱+ほかの野鳥も描こうと思います」

とうかがって、すごーい!!と興奮しつつも、鷹柱の絵というのが未知の世界で、私の貧相な想像力では、洗濯機の渦に巻き込まれて、目を回した野鳥たちの姿しか思い浮かびませんでした。

(※ちなみに、近藤さんが創造性の高いイラストを描いていらっしゃることは知っているので、まったく心配はしていません! 何を描いても素敵なのは間違いないので、もうすべてお任せです笑)

小説を読むと、色合いまで含めて、全部の物語が装画になっていることに気づいていただけると思います。

なんというかもう、本当に、ひたすら、すごい……。

画像はカメラで撮ったものなので暗いのですが(※事務所が暗く、どう撮ってもだめだった)実際の装画はものすごく綺麗なので、ぜひ実物を見ていただきたいです♪

多忙な中、とりのこ制作室のために素敵な絵を描いていただき、うるうるしています。
近藤さんは11月に、東京/代官山で個展をされるそうです。どんな鳥たちが展示されるのか、いちファンとして、今からとても楽しみにしています。

(紹介のはずが、謎のラブレターになってしまいました…)

 

少し気持ちを落ち着けて、今日からしばらく、新刊情報を投稿していこうと思います。

9/20に「身近な野鳥アンソロジー風渡る空に舞って」が発売になります♪
アンソロジー参加著者による、おまけエッセイ付(エッセイは↑のモノクロ画像、数量限定・入手方法は後日)

今日は書籍の特徴を箇条書きしてみます。

○「鳥×物語」
七人の作家による、七種の身近な野鳥を題材としたアンソロジー小説

・朱里コウ(サシバ)←差し歯じゃなくて鷹の種類です…!笑
・岡田朔(ゴイサギ)
・汐埼ゆたか(ムクドリ)
・佐崎らいむ(シジュウカラ)
・佐鳥理(ホシハジロ)
・美森萠(ホトトギス)
・かわせつきひと(ハクセキレイ)

〇袖までみっちり! 溢れんばかりの鳥愛が詰め込まれた美麗装画!
・近藤朱(この記事の前半で紹介させていただいてます)

○読者対象は中・高生~一般

・文章は読みやすいですが、内容は大人の読者にも満足していただける、人間を描写したものになってます。一般向けの文芸小説ですが、児童文学のような温かさ、希望のある物語です。

・主人公の年齢も小学生から還暦近くまでさまざま。物語を通して、様々な価値観や、考え方に触れることができます。

○ヒューマンドラマ且つ、野鳥成分が濃厚!

・野鳥観察初心者(もしくは興味のない方)の興味や関心の入り口になるような、自然環境の中の野鳥についての記述があります。

※課外授業のような雰囲気も有り、学生さんにもオススメ。知らなかった野鳥の生態や、お目当ての野鳥を探し求める臨場感も味わえる!

・すでに野鳥観察歴の長い方が「わかる!」「この感情あるある」と共感し、楽しんでいただけるような、詳細な描写があります。

※観察者にしかわからない視点で野鳥を描いたもの、シジュウカラの言語を利用したミステリー、野鳥の孵化から巣立ちを追った小説もあります。

どの短編も野鳥なしでは小説が成立しないくらい存在が濃く、鳥好きさん大満足!

○鳥が人間の言葉を話す、などの現実とはく離した描写はありません。

テーマは身近な野鳥ですが、住んでいる地域によって、身近な鳥って随分違うんだなあと驚きました。(身近な鳥でサシバ書けちゃうのか……、と驚愕)地域の野鳥環境の違いにも注目です。

様々な地域の作家さんに書いていただいているので、ご当地小説的な側面もあり、読み応えのあるアンソロジーに仕上がっております。

生き物が好きな方、自然を愛する方、もちろん鳥好きさんも、野鳥の素敵さを啓蒙したい方も(笑)優しい気持ちになりたい方、ヒューマンドラマが好きな方、たくさんの方に楽しんでいただける小説です。

誰かが口をふさいでくれないと、延々と話してしまうので、今日はこのあたりで。
次回から作品&作家さん紹介です~。

またぜひお立ち寄りくださいませ♪